デスゲーム
「ふざけるな!俺は『デスゲーム』に負けると死ぬつもりでいた。邪魔するな」


はい?今何つった?


「ああ?だったら今すぐ死なせてやろうか!?敗者なら勝者の言うこと聞きやがれ」

「敗者じゃねえ、油断しただけだ。反則みたいな事して勝ったつもりか?」


こいつ…。互いに睨み合う。稲妻でも鳴りそうな険悪なムードが漂う。


「まあまあいいじゃないですか。氷室君、下の名前は?」


それを見兼ねた柊が仲介に入る。


「…千里」

「じゃあこれからよろしくお願いします。仲間として心強いです、ちー君♪」

「ぷぷ、ちー君だって。マジで笑…」


言葉を止めた理由は簡単。睨みが鋭くなったからだ。殺気?これはもはや殺気になってるぞ?


「ゴホン、まあいい。氷室がどうしようが知らねえが、俺達は仲間だ。これは変わらない事実。

お前は『デスゲーム』で裏切られたらしいが、俺達は絶対に裏切らない。信じてくれ。お前の力が必要なんだ」


だが言い終わった直後、氷室は背を向けて帰ってゆく。やっぱダメなのか?互いに対立しあった仲だから。
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