デスゲーム
「平然だナ。4回戦も終わり、貴様はこのまま最終戦へと進んでもらウ」

「だと思った。俺も雫もずっと死ぬ予感がしてたんだ。この圧倒的な殺気で。扉の向こうにいるんだろ?…オーナーが」


死ぬかもしれない。いや、死んでしまう。そう予感させたのは扉から伝わる殺気のせい。

冷たく、心をえぐるかのような威圧感に思わず恐怖を抱いてしまう。それは雫も感じていたはず。だからあんなに…。


「アア。オーナーは強いぜぇ?貴様でも勝てないかもなア」

「それしかないんだろ道は。よく言う。負けねえよ」


レインが指を振った瞬間、扉がカチッと鳴った。おそらく鍵が開いたんだろう。スッとドアノブに手をかける。


「ほォ……その勇気、ドコから?」

「決まってるだろ。想いが同じ仲間達からだ。それに…あいつのために」


氷室に九条、『デスゲーム』参加者のために闘う…。

そして雫のために。あともう一人、忘れないよ。最後に……力を貸してくれ、沙弥。

勇気は…十分すぎるほど貰った。
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