狼王子に監禁されて




そんなあたしの前に現れた





涼しげな表情
かえり血を浴びて赤黒くなった黒のコート
片手には
弾がなくなったと言うばかりに
銃のひきがねをずっとカチカチと押し続けて
ざわざわとうるさかった長い廊下は
突然現れた人物を見てから
一瞬にして静まりかえる。





「さっきまで祭りがやってるみてぇに騒がしかったのになぁ…」





みんなが恐れる
真の姿








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