金のピアスと銀のピアス
教室に入ると、
いつもの3人が出迎えてくれた。
玲『おつかれぇ〜』
玲が笑顔で手を振る。

兆『髪の毛乱れてるじゃん』

私の髪に触れる兆。

翔『今日部活終わったら例の店に集合して、その後堤防で花火ってどう?』

例の店とは学校の近くのファーストフード店だ。
いつもそこで何時間も話したりするのが4人の日課だった。

玲『賛成♪花火とか久しぶり』

愛美『うん。私も賛成♪楽しみだね?』

兆の同意を得る様に聞く私に
彼の口元は綻んだ。

兆『いいね。俺も賛成』


兆の笑顔は私にとっては
何物にもかえがたい癒しだった。

ありがとう


そんな言葉を口にせずとも
いつも唱えていた。
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