dayaftertomorrow
ちょっと言葉を詰まらせながら私は

「あ・・・妹さんにキチンと伝えられたかなぁって思って」

島田は少し微笑んだようにこう言った

「ありがとう。洋子は泣いていたけど、

いまは傍にいて面倒を見てもらっています」

そっか・・・傍に妹さんがいるんだ?

そう思ったときに、私は少しきょとんとしてしまった

だって、体調の確認電話のはずなのに・・・・

「実はね・・・」

と島田のほうは先に言い出したのだ、

「え?」私は聞くしかなかった

「実は僕今日誕生日なんですよ・・・30歳になりました、でも

あぁ、そうか31歳はないんだから最後の誕生日なんだよね」

「あ・・そうなんですか、おめでとうございます」

なんて平凡な言葉だ!自分自身かなり落ち込んだ

仕事だと話していると自分の悪いことだけがクローズアップされる

普段なら気分がもっと悪いものだけど

この島田は声が本当にいいんだ・・・安らぎを感じる声なんだと思っている

でも島田の次の言葉が印象的だった
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