dayaftertomorrow
でも彼は「あぁそうか、今日は日曜日なんだよね?」

「それならもっと有効に時間を使えば良いのに・・・・」

「いいえ、貴方と会うことは私にとっても幸せなことですよ」

直接的ではないが言ってみた

彼の反応を確認したかった。それだけだった

彼は少し考えて「どうゆうこと?」って聞いてきた

言おう!そう決めていたのに言葉が詰まる

自分からの告白なんて初めてだし、何といっていいか判らない・・・

でも言わなきゃいけない

「トマトのお礼ですよ」笑った私に彼もつられて笑った

雨は少し小降りになってきて傘もいらないくらいだった

まだ2回目だけど出会うと必ず雨がやむなぁと思いながら

差し出した

「朝から肉じゃがなんてと思うかもしれませんけど、頑張って作りました」

彼は私の顔を少し見てからパットにはいった肉じゃがに一口だけ口をつけた

「美味しい!」私は嬉しくなった

「お好きな梅のおにぎりも作ってありますよ」

「あ・・・本当は明太子が好スきなんだ。この間は梅と鮭とおかかだったから」

「余計なお世話でしたか?今度は明太子にしますから・・・」

「ありがとう。でも仕事も忙しいのに無理しなくていいよ」

私の作った肉じゃがと梅のおにぎりを少し食タべてから彼は言った

「このトマトはプチトマトだから1ヶ月もあれば作れるんだ。僕が死シんで

しまう前に渡せるから安心してね」

私は涙声になっていた・・・「死ぬなんて言葉を軽々しく言わないで下さい!

少しでも長生きできるように頑張ってください。私は応援しています」

ちょっと間があって彼は言った「そうだね、そうかもしれないね」

「でも、この間のお礼をしたくてさ」

私は泣いたままだった

彼はちょっと驚いた感じで「ごめん心配かけて・・・」と言ってくれた

私はまだ涙が収まらなかった

でも、これだけは言えた「また高尾山行きましょうね?」

彼はチョッとはにかんだ顔をして軽く頷いた
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