白波リズム
ヘラヘラとした顔で私に着いてくるノリを冷静に観察する。



背だって、めちゃくちゃ高い方じゃない。



顔だって、特別カッコいいわけじゃない。



何より、このアホ面!!



客観的に見たって、何で私がコイツを好きになったか本当に謎。




でも優しい所あるしな…



案外周りに気も配ってるし…






もー、恋ってやつは本当に嫌だ。



こんなアホが輝いて見えてしまう。



こんなバカにときめいてしまう。




「もう嫌だっ!!」



「いでっ!!」


ノリがうずくまった。



「どーしたの??」


うずくまるノリに問いかける。



「どーしたの?じゃねーよ!!お前が殴ったんだろー!!」



ノリは痛そうにお腹を抱える。



やば…、勢い余って殴っちゃったみたい…。



「このヘタレ!!」


憎まれ口を叩いている時が、一番落ち着く。



とりあえず平常心。




その後、ノリに殴り返されたのは、言うまでもなかったけど。
< 13 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop