ヤンデレストーカー女日記(短編)
だが今は、その笑顔は飾り付けたものにしか感じられない。



「ずっと一緒にいましょう?貴方に近づくクズ女は私が壊すから」



女は、何かを高く翳した。


鈍く光る、包丁。



「でも、“今の貴方”は、私の好みの姿じゃない。チョロチョロ落ち着きがないでしょ?私は落ち着いた人が好きなの。だから……」


握っている包丁に力を込める。



「手足を切り落として、私の傍から離れられないように――……良いよね?」



女が笑う。




「ずっとずっとずっとず――――――っと一緒にいるのぉ♪あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは♪」



包丁が降り下ろされた。




寿は、恐怖で叫ぶことも出来ず立ち尽くしたままだった。









そのまま、痛みと共に、意識が薄れていくのを感じた――――。




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