Hurly-Burly 【完】

シンデレラだったけどさ。

あんなに泣く親が居るのかとびっくりした。

ちなみにあたしは妖精として出た。

超脇役で適当にチラチラ出る人数調整役。

それでもあたしは脇役なりに頑張ったけどさ。

家族ぐるみの付き合いとは言え、

本当に仲良しだからこうやって家族旅行

に誘われると嬉しくて・・はしゃぎたくなる。

ダディと一緒にヤッホーして馬鹿っぽいこと

するのも楽しいからいいんだ。

それで、元に戻るがゴールデンウィークを

通り越しいつもの学校生活を1週間過ごし、

やってきた旅行当日だ。

目的の土地まではクラスごとにバスを出し、

そこからグループごとに散ることになってる。

もちろん、バスの席決めは怖さで支配して

この7人の思うツボだ。

あたしはサユの隣で通り道の空間開けて

逆隣りはナル君がトランプを切ってる。

「あたし、読書したいよ・・・」

バスの中でトランプってないよ。

カードなくなっちゃうよ。

サユは景色を眺めるばっかりだ。

折角、暇つぶしに推理小説持ってきた

のにバスに乗った瞬間からウノやら

やらされる羽目になる。

委員長だからにっこり付き合うしかないし。

とりあえず、こいつ等に帽子を被せたい。

派手過ぎて博物館入れなかったらどうしよう。

「ヒヨリンのターンだよ。」

これはババ抜きか。

今のところババ来てない。

よしっ、このまま逃げるぞ。

すぐに抜けて読書しちゃうぞ。

「罰ゲームはデコピンね。」

それ恐ろしい!!

しかも全員目を光らせてる。

やる気満々だ。

オデコ死滅だよ。

破壊されてなくなっちゃうよ。

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