Hurly-Burly 【完】

恒例の悪行


あれから、何かと突っかかってくる悪の

コンビはあたしの壊れかけたブレイキング

ハートを現在進行形で破壊しようとしている。

「なー、なー、伊織君。

ひよこの最初があれだぞ。

災難な最初だったわね。」

「そーねそーね、慶詩君。

あれはもう忘れねぇーじゃねーの。

あんな熱いのかましてくるなんて

男だったじゃねーの。」

マジで死んでほしい。

「最初じゃないっつうの。

ファーストキスは元々経験済みだし。

変な勘違いしないでくれる。

超ムカつくんですけど。」

超イラつきMaxなんですけど!!

「それ、日和の地雷だよ。」

サユ!!

それ以上、言うなよ。

そして、何で男子一斉にあたしを見る。

「し、してないと思ったか!

あははははは、経験はどーせ

皆様よりは少ないですよーだ。」

はぁー、ありえん。

こんなことがあって言いわけない。

「えっ、ヒヨリン元彼とか居るの?」

ダイナマイト投下して来るなよ。

ダイナマイトユウヤを見てそっと

視線を外す。

「そういうの多分したことがないと

思うよーな、ないよーな。」

曖昧に濁すしかないんだよ。

今のあたしにはどうやって言えば

いいか分からない。

あれは恋に入ったのかな。

「勉強第一の人生だったからね。

小中ってちっともその手の話に

入ることもなかったし、バレンタイン

だって甘いもの苦手だからとか言って

完全シカトしてたよね。」

サユ、ナイスフォローよ。

けど、ちょっとグサっときた。
< 172 / 419 >

この作品をシェア

pagetop