Hurly-Burly 【完】

ダディも一緒になって投げてくれたっけ?

『おめーは困ったちゃんだな。』

そう言ってたかな。

「それも確か真冬。

雪も積るような時期の頃だったからさすがに

怒鳴られたけどね。」

ダディとサユとあたしでマミーに怒られたな。

すごくいいアイディアだと思ったけどね。

「おめーには頼まねぇーわ。」

伊織君に睨まれた。

ジッポをポケットにしまい、煙草を地面に

投げ捨てた。

「ちゃんと、ごみ箱に捨てようよ。」

伊織君の靴でぺちゃんこになった煙草

を拾いゴミ箱に投げた。

弧を描くようにゴミ箱に入った。

「日和ちゃんは優しいね。」

それが優しかったのかは謎だ。

それでも、環境を変えられたなら

良かったのかもしれない。

「馨君も優しいよ。」

例えば、それであたしの運命が

変わってもあたしは自分のやった

ことは正しかったと言うしか納得出来ない。

あたしの心配をするのも罪滅ぼしだと

思えばそうかと頷ける。

あたしはそれ以上に傷を与えたのかもしれない。

「日和ちゃん」

馨君が少しだけ大人っぽい顔であたしを見る。

伊織君とは違う色気を感じる。

「おーい、こっちに居たぞ。」

その時だった。

さっきのUFO事件の奴らが追いついてきた。

えっ!?

このタイミングでと思ったけど、何かすごい

鼻息荒いんだけど!!

「あそこに女が居るぞ。

さっき変なこと言ってた女だ。

捕まえて遊んじまおうぜっ。」

絶対に断るんだが!!

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