Hurly-Burly 【完】

危険地帯


旅行が終わったある日のことだった。

あのキラキラショーの後、イルカショー

が終わるのを2人で待った。

出てきたみんなの視線がかなり痛かった。

サユには何があったのよと酷く問われた。

とくに何もと返したが怪しんでる。

別に本当に大したことないのに、

あの3馬鹿トリオも怪しんでた。

力を込めて否定した。

「それで、何?」

よっちゃんとWIIをしながらダンス対決をした

直後のことだった。

「そこ、座んなせーよ。」

伊織君が煙草を吸いながらちぃー君の

寝転がるソファーの向かい側を指さす。

最近、みんな忙しそうだ。

毎日、遅刻は多いし。

昼になる前にどこか消えてしまう

ことも多々あるこの頃だ。

今日は、ちぃー君と伊織君しか来てない。

ということは送りは伊織君だな。

はぁー、あのフェロモン魔導師と

帰るとか憂鬱だよ。

色気ムンムンで甘い言葉囁いて来るんだよ。

もう帰った時は精神的なダメージを受けてる。

しかし、何で必ず送るようになってんだ?

大した距離でもないし、いつもチャリで

来るからかっ飛ばせばすぐに着く。

よっちゃんともっくんがオセロ大会を

開催しますと言い出した。

不良メンバーズがわいわい盛り上がる

声を後ろにそろりとソファーに座った。

「ひよこのお嬢さん。」

その呼び名変えて欲しい。

猛烈にイラっとするから、

とくに伊織君に言われると

馬鹿にされてるみたいで納得イカンのだ。

まだ、馨君に言われるなら紳士だわって

返せるけどさ。

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