Hurly-Burly 【完】

キラキラ光るクラゲに言葉が出ないほどの

感動ものだった。

それは隣のちぃー君も同じだったようだ。

「これがキラキラショー。

ビックリしたね。」

イルカショーの数倍もの感動だった。

これはカップルで来るべきだよ。

周りもカップルだらけだ。

女の子が感動して泣いてたり、

手を繋いでラブラブしてるカップルとか、

男の子が肩を抱いてたりとか幸せそうな

カップルが多かったそこは場違いな気がした。

ちぃー君もあたしなんかと来たくなかっただろうに、

「はっ、早く戻ろう?」

ちぃー君の手を引いたつもりだったが、

部屋の中に入って行くちぃー君の行動に

ギョッとしながらしどろもどろの足を

一生懸命動かす。

「折角、来たから見る。」

そのマイペースさは何なの?

ズンズン進んでいくちぃー君に

手を引かれながらしょうがないから

付き合ってあげた。

あたしもそれはそれは感動して、

いつの間にか立場が逆転してた。

ちぃー君を引っ張り回して、

水槽にへばりついたりしてた。

そんな時間を過ごせるとは

思ってもみなかったから楽しかった。

結局、イルカショーには戻らず

キラキラショーを満喫してしまった。







-キラキラショーに手を繋いできたカップル

は仲良く幸せになれるでしょう-


そんなジンクスは信じないけどね。



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