Hurly-Burly 【完】

この人の人生早く終わればいいのにという

目つきで彼を見ると、

「全く、そんな眼差で見て誘惑でもしてるの?」

血反吐なんて生温かった。

さっさとボコボコになって顔すらなくなって

のっぺらぼうならぬぼっこりぼうにでもなって

しまえばいいんだ。

「ちょっ、」

何を思ったのか一つ欠けてた煉瓦を手に

襲いかかろうとした。

それをナル君が必死になって止める。

ヘラヘラ笑いながらあたしを見る悪魔2号。

「委員長!?」

もうあたしの作り上げたものがボロボロ

崩されていく気がした。

「最低です。あなたはあたしの天敵です。」

悪魔1号といい勝負ってぐらい大嫌いだ。

敵に容赦はしない主義。

学校にチラホラ登校する生徒たち。

そして、睨みつけるように悪魔2号に

煉瓦をぶつけられなかったことに悔しくて

地面に憎しみを込めて煉瓦を叩きつけた。

「い、委員長!!」

ナル君が一瞬怯える。

そうだ、これが嫌だった。

あたしって人間の本心を見られる

ことが本当に嫌なのだ。

「俺は好きだけどね。」

気持ち悪い。

吐き気で胸糞悪い。

「じゃあ、仕事よろしくね。」

こんな人が居る学校になんて来る

んじゃなかった。

真っ白の白衣が一点の汚れもない

清潔な証で彼に何故かそれが似合う

ことが腹立たしく去り際思いっきり

睨みつけていた。

校舎に入って行く瞬間手を振りながら

笑う彼にただただ遊ばれてる気がして

ムカついた。
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