Hurly-Burly 【完】

うーむ?

あの、貴女はさっきからとても絵になりそうな

ぐらい影を落としながら本を読んで・・・

「貴女、さっきから煩いんです。」

はい、申し訳ない。

でもさ、そんな隣で綺麗に本読んでる美少女が

そんな煩いだなんてね・・・・

「これはこれはすみませんでした。

どーぞ、これはお詫びのお菓子です。」

手持ち鞄からお菓子を取り出して差し出す。

待って・・・この制服!!

あたしが行こうとしてたとこ。

結局、遠いしお金持ちばっかりのとこに

通うよりはサユと過ごす3年間を選んだのだ。

「何?」

ボブの髪を揺らすセーラー服美少女。

髪の色は透明感あるアッシュブルー。

どことなく、清楚な感じがして上品だ。

本と言っても何かの参考書かな?

あ、それあたしもうやったことあるヤツだ。

「いえ」

ドキドキしちゃうじゃないか。

すごく小顔でキリッとした目がしたたかで

サユとは違う感じの美人さんだ。

「そう。」

さっきからとても面倒な感じに見られてる

気がする。

まぁ、無理もないだろう。

あたしが煩くしてしまったもの。

ここは場所移動でもしようかしら?

「あ、それ化学反応式が間違ってるみたいだよ。

書店に抗議しに言ったら認めたもの。

だから、それは問題文のミス。」

つい、美少女の視線にある問題を見て

口を出してしまった。

「えっ?」

その子はすごい驚いた顔する。

「えへへ、それもうやったことあるんだ。

問題文が間違ってるのはそこだけだったと

思うけど、貴女も勉強好きなのね?」

そんな難しい参考書読める人が居たとは

ビックリしたわ。
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