脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
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「なんか、空振りだったね」
「うん」
「でもオネエマン、カッコ良くない? あ、見た目じゃないよ」
「わかってる」
「自分で頑張んなさい、かぁ。仕方ない。唯衣、頑張りな」
「うん」
「あ、でも、光太には言っとくから、アタシ」
「うん」
「なによ、さっきからうんばっかり」
「うん」
麻紀の計画は失敗に終わったけど、私はちょっとだけ嬉しかった。
オネエマンの言葉、ナオちゃんのオンナなんだからって。
流川の言うとおり、ちょっとは認めてくれたのかな。
「キレイだね、イルミネーション」
ショーウインドーを彩る明かりに目を細める麻紀。
光におおわれている街路樹も、冷たい空気に映えて、すごくキレイだ。
「もうすぐだね、クリスマス」
「そだね」
「祐二、今年はなにくれるんだろ。去年なんてさ、貧乏だからケーキだけだったんだよ。しかも手作り」
「えっ? 手作り? スゴイじゃん」
「なかなか美味しかったけどね」
「ふふ」
そういえば今年は、流川とコイビト同士になって初めてのクリスマス。
プレゼント、何にしたらいいんだろうなぁ……
なんてショーウインドーを眺めているときだった。