脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
オネエマンの部屋の帰り道。
仲直りが出来て安心した日。
流川も嬉しそうだった。
けれど、それを手助けしてくれた流川自身が家族とケンカ中だなんて。
そんなの、寂しい。
やっぱり家族っていいものだなって、
オネエマンを想うお父さんやお母さんの顔を見て、そう思った。
仲良くしてもらいたいなって。
今みたいに、
じっと窓の外を見てる姿。
これまでも、こんなふうにぼんやりしてる流川の横顔を見てたから分かる。
流川だってきっと、家族を想ってるはずだ。
両親もお兄ちゃんも、流川が向こうに行くことを望んでいるのに。
決めかねてる自分自身に、悩んでるのかもしれない。
『またお前が騒ぐと思ってな』
もしもそれが、私に遠慮してのことなら。
そんなの……私が辛い。
私だって。
お父さんやお母さんがずっと海外で暮らすなんてことになったら……
寂しくて、ついていくかもしれないもん。
それに……。
今の私が流川の一生を左右するなんてこと、出来ない。
もしも流川が海外に行くことを本当は望んでいるなら、
私のことを気にかけて迷ってるだけなら、
心配なんてしてほしくないし、かけたくない。
流川の想い通りに、自分の道を進んでもらいたい。