脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
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「あれ……?」
バイト終了後、PM5:30。
外に出た私の前に、淡い、白い華。
何かがちらちらと漂っているなと思って見上げた空から、雪がゆっくりと舞い降りていた。
「うわぁ……雪だ、初雪だ」
どおりでここ最近すごく寒かったわけだ。
「ひゃ~、なんかウレシイ」
たぶん降り出したばかりの雪は、辺りをふわふわと舞っているだけだけど。
このまま降り続ければ、もしかしたら積もるかもしれない。
「かまくらとか作れるかな。……いや、東京でそれは無理か」
この雪でごまかされたことにして、
雪だるまとかかまくらとか作れたら、寂しい気持ちも紛らわすことができるんだけどな。
「昨日だったら、ホワイトクリスマスだったんだなぁ」
ま、そんなこと、今の私には全然関係ないけどね。
一緒に雪を眺めることのできるヒトがいないし。
「はぁ……」
せっかくの雪にも、すぐに興味が薄れた。
吐き出したため息で、目の前の雪の粒が揺れる。
「あ、クリーニング店発見」
もうすっかり業務みたいになってるカエル探し。
念のため、ファミレス近くにあったクリーニング店にも寄ってみたけれど、やっぱりカエルには会えなかった。
「また明日早起きして探そうっと」
周りでは、傘の華。
うれしそうに空を見上げる人たちを横目に、
ポケットに手を入れた私は、うつむきながら駅へ向かった。