脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
ふっとゆるんだ流川の口元。
反応を楽しむようにしてのぞき込まれる瞳。
……ズルイ。流川。
いっつも「お前」とか「バカ」ばっかりなのに。
こんなときに名前を呼ぶなんて。
やっぱりイジワルなこのヒトに、私はどうしたってかなわない。
それでも……呼ばれた名前が嬉しくて。
潤んできちゃう視界に必死でまばたきを繰り返した。
「1回しか言わねーからな」
静かに降りてきた流川の声に、
「うん……」
涙をこらえて小さくうなずくと。
「ちゃんと聞いとけよ」
流川の顔が首筋に埋められて。
「ん……」
返事とも吐息ともつかない声を漏らした私の背中を、流川の腕がぎゅっと包みこむ。
「……好き……流川」
同じようにして流川のカラダにきゅっとしがみつくと。
「……先に言うな。バカ」
怒られたけど。
「……唯衣、」
耳にあてられた唇が静かに動いて。
「……好きだ」
ささやくような声が、カラダの中に、甘く響いた。