脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+

だがしかし、コイツの泣き顔を見るのはやはり辛い。


本当のことを言わないまま、このまま行っちまってもいいものかと直前まで悩んではいたが、



“心配しなくていいからっ、私のことはっ!”


“アパートに戻るまで、流川の部屋もわだぢが守るからっ!”


“ガ、エルも、が……ばってさがすからっ!”


“い……い……いっでらひゃいっ!”



人であふれる空港のロビーで、


涙をこらえながら鼻の穴全開で強がってみせる姿に、


泣くなよと言っていたオレも……さすがに折れた。



折れた、というか、オレが留守にする間、コイツがひとりで散々泣くことになるんなら、


今ここで……胸の中で、ひとしきり泣かせてやったほうがいいだろうと思った。



泣いてもいいと許可すると、


子どもみてぇにすがり付いて泣いてきて。



ごめんな。


でもこれがお前の精いっぱいの気持ちだもんな。


ムダにしねぇから。


その代わり、戻ってきたらお前が喜ぶようなことも必ずしてやる。



ちっちぇカラダで背伸びしながらいつまでも手を振って見送るその姿に、


オレは笑って応えながら、そう心で想っていた。


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