脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
「……いたのか。お前ひとりか?」
声をかけても起きる様子がない。
念のため部屋の中を見渡してみたが、やはりコイツだけらしい。
「他のヤツらはどうしたんだよ」
「……むにゃ」
夢でも見てるんだろうか。
指先がぴくりと動いて、なぜか口をパクつかせている。
それよりも。
仮装をしているはずのコイツはいたってノーマルな格好だ。
「ったく。どういうことだよ。どこに行ったんだ、留美は」
電話をしてやろうとケータイを取り出したときだった。
「イヤーーっ! なんでカエル?!」
突然の絶叫に、
「っん……だよっ」
驚いたオレはとっさにソファの影にしゃがんだ。
別に隠れる必要はなかったのだが、留美のいう作戦が頭にこびりついていた。
ここで見つかるわけにいかねぇんだろ?
いったい今、どこまで作戦が進行してる状態なんだ?