Secret×Honey
「だから……岡山くんじゃなくて聖夜。わかったか美海?」
「は……はい」
半強制的に決められたみたい。
聖夜とか、呼ぶの恥ずかしいでしょね。
なんて思ってみたり。
一人でニヤニヤしながら歩いていると、いつの間にか靴箱についていた。
なぜか靴箱には東條くんもいて、聖夜と何やら話していた。
あたしの目線から見ると、王様と王子様って感じがした。
もちろん、王子様なのは東條くんに決まってるけどね。
聖夜とか、王様キャラ以外の何物でもない気がするしね。
「美海ちゃん、俺も一緒に帰っていい?」
キュンっ
綺麗な笑顔で言われたら、YESとしか言いようがなくなる。
しまいには、声も出なくなって大きく頷くことしかできなくなった。
「おい美海。俺の時と随分違うのな?」
「うるさいなあ…」
小動物並の聖夜と王子様な東條くんに挟まれて、あたしは校門を出た。
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