Secret×Honey



「おい」「ねぇ」


言葉がぶつかった。
同じタイミングで、同じく二文字の言葉を発した。

言葉の衝突?

うーん、ちょっと違う。



これって、裏を返せば……息ピッタリ?







「はぁ?あんたと息ピッタリなんてうんざりよ!」


心の中で思ったまんま、口から出た。

口からでまかせ?
いやいや、本当の事です。

慌てて口を抑えるも時既に遅し。
どこかで血管?が切れたような音がした。



「それはこっちの台詞だっつの。黙れよ馬鹿」

「馬鹿に馬鹿って言われたくない!あんた、煩いのよ」

「煩い、黙れ、馬鹿野郎」




暴言ともとれる言い合い。
子供がするような喧嘩。


今にもつかみ掛かりそうになった瞬間……




「岡山も栗沢もどうした?イチャイチャするなら外でやれよ~」


先生の言葉にクラス全部が爆笑。
前に座る光までもが肩を揺らして笑ってた。


は、恥ずかし…




大恥をかいた腹いせに、聖夜をキッと睨みつけた。

聖夜はガンッと音を立てて机を蹴る。




恥ずかしすぎて声も出ないよ。
あたし……あんなヤツの言うことにムキになって…馬鹿みたい。















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