僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ
「あたしS高の1年だけど、」
チカは?と聞けなかったのは、「えっ」とあからさまに驚かれたからだった。
「……喧嘩売ってるのかなぁ?」
「いや違っ、大人っぽいと思っただけだよ! 褒めてるのにっ」
ちっとも嬉しくないんですけど。
そう思ったのが顔に出たのか、チカは笑う。
「いいじゃん、大人っぽく見られるの」
「嫌だよ。あたし、童顔に憧れるもん」
「ふぅん? 僕、むしろ早く大人になりたいけどなぁ」
ちょうど駐車場に入ってきた黒塗りのランクルを、羨ましそうに見つめるチカ。その横顔の作りはやっぱり同年代を思わせて、あたしは再び年齢を尋ねた。
「……だよ」
真ん前に止まったランクルのマフラーがうるさかった。
いや、聞こえたのに、聞き返してしまった。
「……な、何歳?」
改造車によっぽど興味をそそられたのか、チカはランクルを見つめながら口を開く。
「14歳」
もーすぐ15だけどね。そう付け足して、横目でやっとあたしを見たチカは、14歳。
中学3年生。