空をなくしたその先に
「あたしは、大丈夫だから……でも」


ディオの指を握り締めたまま、ダナはたずねた。


「今夜はここにいてもいい?」
「いいよ。でも」


笑いながらディオはつけたす。


「今夜は、じゃなくて今夜も、だよね?」


今まで救われていたのは彼の方だけれど。

できることなら、今まで救ってもらった分を返したいと痛切に彼は願う。

王都に戻ったら、切れてしまう絆だから。

二つ枕を並べたベッドは、二人並んで寝てもまだ余裕があった。


「イレーヌさんには悪いと思うんだけど」


天井を見上げながらダナが言った。


「贅沢過ぎよね、この環境。

フレディの部屋に泊めてもらった時もそうだったけど。

このまま贅沢に慣れちゃったら、あたしアーティカに戻ってやっていけるかどうかかなり不安だわ」

「そう?」

「そうよ。フォルーシャ号の船室見たでしょ。

この部屋よりだいぶ狭いじゃない。

ベッドだってもっと堅いのよ?床の上でごろ寝したり、野宿することだってあるし」


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