空をなくしたその先に
28.雷神の剣
使える時間は多くはなかった。

ディオに言われるがままに、ダナは何度も新しい機体で空を駆けた。

今までの機体と違って、

フォースダイトから抽出したエネルギーをすべて機体の制御に使うことはできない。

エネルギーをディオの発明した兵器に取られる分、制御が不安定になる。

ダナ自身がマグフィレット一のパイロットか否かはともかく、
現在のアーティカで彼女と並ぶ者がいない事実は動かしようがない。

そのダナが苦戦しているのだから、他のパイロットでは無理と判断されるのも仕方のないところだった。

さらに、通常は二人乗りの場合は後部座席の乗員が射手を担当するのだが、

今回は後ろにいるのは計算要員であって、射撃もダナが担当することになる。

機体をそれこそ自分の手足のように扱った上で、正確な射撃を行わなければならない。

ただ新しい機体に慣れる、というだけでは足りなかった。
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