空をなくしたその先に
軍の後方にはそれなりに娯楽施設も備えた基地がひかえているのだが、出歩けば誰かに顔を見られるのは間違いのないところだ。

あちこちうろうろするわけにもいかず、ディオはフォルーシャ号の中に隠れることを要求されていた。

傭兵といえど、アーティカの統制は取れていた。
ビクトールの命令は絶対だ。

まるで騎士が王に使えるがごとく、絶対の忠誠心を持っている者が多いようにディオの目にはうつった。

おかげでディオも、フォルーシャ号にいる間だけはのんびりとできた。

ディオの正体を知ってもなお、彼らは普通に接してくれたし、他の部隊にディオの正体を話してしまうこともないと確信できたから。

今は甲板に腰をおろして、整備士たちに混ざっているダナを眺めている。

甲板の前方では、同じように整備士たちが護衛機の整備を行っているはずだ。

彼も制御装置の調整を行いたいのだが、機体本体の整備が終わるまで手を出せない。
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