空をなくしたその先に
「これからどうする?」

「艦底におりて、残っている救命艇を探す。

たぶん一隻くらいは残っていると思うの。

なかったらなかったで別の手段を考えましょ」


確かな足取りで、ダナは歩き始めた。

そのすぐ後ろからディオは続く。

格納庫を回ると、前方に誰か立っているのが見えた。


「あら……」


豊かな髪を風になびかせていたのは、サラだった。

思わず二人とも足を止める。


「こんなところで会うなんて、奇遇ね」


まるで街ですれ違ったくらいの気軽さで、サラは二人に笑いかける。


「艦底に救命艇が残っているはずだから、それを使いなさい」

「サラ様は?」


顔にかかる髪を手で押さえながら、サラは笑った。


「私はここに残るわ。もう疲れたの。

いつまでも帰ってこない人を想い続けることにね。

きっと私の行く先は地獄だから、彼には会えないだろうけれど」

「そんなのって……」

言葉を失って、ダナとディオは視線を交わす。
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