空をなくしたその先に
「あなたにそんなことを言う権利なんてないわ!私たちはそんな関係……」
サラの台詞は、最後まで続けることはできなかった。
無造作ともいえる動きでライアンはサラの鳩尾に拳をたたき込み、崩れ落ちた体を、よろめきながら抱え上げる。
そのまま救命艇からおろしたロープに向かって歩き始めた。
「待ちなさいよ!」
ダナがわめいて、銃を抜いた。
サラを抱えたまま、彼はゆっくりとふりかえる。
銃口をまっすぐに彼に向けるダナに気づくと、静かな笑みをうかべた。
「俺を殺して連れ帰るか?」
正面から銃口に相対して、彼の視線はゆらぐことを知らない。
止めるべきなのか否なのか。
ディオが判断しかねているうちに、ダナは顔をゆがめた。
「約束しなさい。絶対に泣かせないって。幸せにするって」
ダナの言葉にライアンの笑みが、苦笑へと形をかえる。
「お嬢さんに言われるまでもないさ。
アーティカから引っ張りだした責任は取る」
サラの台詞は、最後まで続けることはできなかった。
無造作ともいえる動きでライアンはサラの鳩尾に拳をたたき込み、崩れ落ちた体を、よろめきながら抱え上げる。
そのまま救命艇からおろしたロープに向かって歩き始めた。
「待ちなさいよ!」
ダナがわめいて、銃を抜いた。
サラを抱えたまま、彼はゆっくりとふりかえる。
銃口をまっすぐに彼に向けるダナに気づくと、静かな笑みをうかべた。
「俺を殺して連れ帰るか?」
正面から銃口に相対して、彼の視線はゆらぐことを知らない。
止めるべきなのか否なのか。
ディオが判断しかねているうちに、ダナは顔をゆがめた。
「約束しなさい。絶対に泣かせないって。幸せにするって」
ダナの言葉にライアンの笑みが、苦笑へと形をかえる。
「お嬢さんに言われるまでもないさ。
アーティカから引っ張りだした責任は取る」