空をなくしたその先に
32.夢の終わり
後方基地に帰り着くのと同時に、ディオはティレントへと強制送還された。

もっとも雷神の剣を失ってしまえば、戦場にいてもディオにできることなどない。

サラの行方を問われたダナは静かに首を横にふり、ビクトールは、それで全てを悟ったようだった。

ディオが連れ戻されても、ダナにはやらなければならない仕事はたくさんある。

フォースダイトを搭載しない普通の戦闘機に乗り換えて、毎日のように出撃し、何機もの敵機を撃墜した。

そして一ヶ月。

ついに両国の間に停戦が成立し、アリビデイル軍は撤退した。

センティアからは多少の領土をもぎ取ったが、マグフィレットには多額の賠償金を払わなければならなくなったのだから、むしろ失ったものの方が大きいと言えるだろう。

国王の喪中ということもあって、大げさなものではないが王妃の主催で祝いの宴が開かれることになった。

勝利の立役者として、アーティカの長にも招待状が送られ、彼は養女を連れて出席すると返してよこした。
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