てのひら。



部屋を出てあいつらの部屋のドアを開け、スリッパを投げ込もうとした瞬間、


あいつらはまたスリッパを持って出ようとしたところで、その中の1人に私が投げ込んだものが命中したらしい。



桃奈達の部屋に戻ると、桃奈と珠恵は何を察してか、私達の部屋に避難してしまった。


私も嫌な予感はしていた。
そこで内側からドアに鍵をかけた。



鍵をかけてまもなく、ドンドンと激しくドアが叩かれる。


このタイミングからすれば、ドアの向こうにいるのは100%あいつらだ。


もちろん私は無視していたが、愛弓が立ち上がった。

『開けてみる〜』


『開けなくていいよ、どうせあいつらだろうから』


『や、違うかもだし』


冗談キツイ
やめて


開けないでよ


そう言おうと思っても、時はすでに遅し。


愛弓の手はドアノブにかけられていた。



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