勝利の女神になりたいのッ!番外編
「では比叡山ドライブに出発!!」
いつの間に決めたんだよ!!
ツっこみは心の中だけに留めておいた。
運転席には嶋田、車酔いをするという女が嶋田の隣、助手席をキープした。
よくあるパターン。
俺は必然、後部座席でいつもあぶれた女のお守役。
いつものことだ、いちいち気にしていられない。
だけど今日の俺はいつもと違う、体が熱いんだ。
いつもは話を合わせて会話をするけど今日は口が全く動かなかった。
「琵琶湖って綺麗ですね。」
ふいにかけられた声。
鈴を転がすような声って彼女のような声のことを言うんだろう。
そんな可愛い声で話しかけるな!!
ドキドキが酷くなった。
「あぁ。」
俺の口から出た言葉はたった一言。
愛想ねぇー!!
それでも女は俺に話しかけてくれた。
「琵琶湖ってどうして、そう呼ばれるようになったか知っていますか?」
歴史的な話なら、俺の得意中の得意分野。
色々教えてやれるのに.....
「ビワの形に似ているからだろう?」
また素っ気無く言葉を返してしまった。
そんな俺に呆れたのか彼女は小さく返事をして会話は終了。