☆小悪魔*天然わんこが同居人☆
「ん、ココアでいい?」
『…ありがと』
コトン、テーブルに置かれたココアを見つめながら小さく言った。
「元気ないけど、先輩となんかあったのか?」
ココアを飲み、不思議そうに首を傾げる紅に、こくんと頷いた。
『言った…、』
「…言った…?」
『好きって、言った…』
ぽつんと呟いて、反応をうかがうように紅を見れば、目を見開いて僕を見ていた。
「…え、あっ。まじか。そっか…まじか、うん…」
『ふはっ、…なんで紅が照れるの』
おどおどと目を泳がせる紅のほっぺがほのかに赤くなっていて。
ついつい笑ってしまった僕を、安心したように微笑みながら見る紅。
『まだ赤いよ?…はははっ』
「…~~っ…笑うな」
にやっと悪戯に笑えば、むっとした顔でペシッと頭を叩かれた。