☆小悪魔*天然わんこが同居人☆
『……』
「……あのさ、からかうんなら帰って。俺寝るわ」
赤くなっている紅が面白くて、声を出さないで笑っていたら、
怒ったのか、ピクッと細い眉を吊り上げて、いきなり立ち上がった。
その様子を静かに目で追うと、紅はベッドの方に歩いて行って、布団を頭までかぶってしまった。
『…!!ごめん!!今のは僕が悪かったからー!!』
「おやすみ」
『やだーー!!』
紅、紅ー!!と僕は駄々っ子のようにベッドの上にいる紅の体を揺する。
「……」
『う、うっそぉ…本当に寝ちゃった』
確かめるように、ぺしぺしと頭を叩いたり、肩を叩いたりしたけど…無反応。
しまいには、スースーと寝息まで聞こえてきた。