☆小悪魔*天然わんこが同居人☆
うっそだぁ…。
5分経っても紅は起きなく、僕は眉を下げる。
…どうしよう。
相談出来るの、紅しかいないのに―――……。
怒らせた…ね、僕。
美玲ちゃんも困らせちゃうし…。紅も怒らせちゃったし…。
『ダメだ…ぼ、く』
しゅん…と肩を落とした僕は、体育座りで額を膝に押し付けた。
…本当に、馬鹿だ。
「…もうからかわないなら、許す」
突然の声に驚きながら、顔を上げて紅の方を見る。
『…からかわない!!ごめん紅いぃー…ごめん…』
「いや、そこまで怒ってないから。てか俺が悪者みたいじゃん」
すでにベッドの上で胡座をかいて、ニヤッと笑った紅が言った。
「ふざけただーけ。仕返しだよ、さっきの」
『な、ななっ…』
ふんっと楽しそうに笑う紅に、なにも言い返せない。
…ま、いっか。許してくれるなら。
って…、簡単に許してる僕もどうかと思うけど…。