はじまりの合図

『あ、舞や。誰かとおるで!…あんま見えへんけど、あれ多分桜ちゃんやない?めっさ可愛いで』

「桜ちゃん?」

『可愛いって評判の子や。うち、桜ちゃん家と近いんやけど、最近越して来たばっかみたいやから仲良ぉしてやってな、っておかんから言われてん』

「へぇ…」

道を開けて舞を待っていると、あのさっきのムカつく奴がいた。

「なんだかんだ言って、入学式、出てんじゃん」

『渋々。出てやったって感じ』

「ふぅ〜ん」

『なに、その顔』

「っ!!生まれつきです!」

ムカつく。すごいムカつく。

苛々していたら、舞と桜ちゃんがこっちに来た。桜ちゃんはやっぱり可愛くて、舞と二人でいたら二人共可愛いからなにかの芸能人かと思ってしまう。

『あ、二人共!…そちらさんは?』

有紗を見て問い掛けた。

『うちの友達の有紗やで』

『はじめましてぇ、よろしくな、舞ちゃん』

『舞でいいよっ』

舞は誰とでも友達になれる。横にいる桜ちゃんはおどおどしている。

「舞、そちらは?」

『同じクラスの桜。可愛いっしょ。めっちゃ人見知りなわけ』

『よろしくな、桜ちゃん』

もう理香子は声を掛けている。

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