窓に影2
1DKのアパート。
私たちはここで新生活を始めた。
私好みのカーテンに、歩好みのテーブル。
私が選んだシャンプーに、歩が選んだトイレットペーパー。
私たちはもう、ただの幼なじみじゃない。
2~3メートル先のお隣さんじゃない。
もう距離なんて感じないよ。
だって一緒に住んでるんだから。
まだ新しい匂いのするベッドに寝転がっていると、携帯が震えだした。
歩からメールだ。
〈鍵忘れた!〉
思わず吹き出した。
一緒に住みだしてわかったが、歩は意外と忘れっぽいところがある。
〈仕事3時からだから、職場に取りに来て〉
笑いながらそう返信して、私もMTビルへ出かける準備を始めた。
fin.


