*Long messerge*上
「うん」

麻燈は、つばを飲み込んだ。

「ずっと言えなくてごめん。
……あたし海に“好き”って言ったんだ。」

純の口から出た言葉に麻燈は戸惑う。

「麻燈が、入院した日。
…あれは…いつだったかな」

純は、
上を向きながら思い出していた。

「とにかく…
麻燈が倒れた日。

海に久しぶりに会った。
そんな海を見て、
気持ちがこみ上げてきて…
“好き”って思わず言っちゃった」

純は、
思い出話のように言う。

「……」

麻燈は、何もいう言葉が見つからなかった。

「それで…あっけなくふられた。」

純は、それでも笑いながら話した。

「理由は、麻燈が好きだから・・・
だって」

純は、笑っていた。

「それを・・・
唯に言うと、」

そこから、唯が口を挟む。

「あたしは、“初めから分かってた事だ”って言った」

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