*Long messerge*上
「次は、“××”」

駅員さんのアナウンスが流れた。

麻燈たちは、
座っていた席を立ち上がる。

麻燈達が座っていた席は、
“優先席”と書いてあった。

麻燈たちは、見てみぬふりをしていたんだ。

――優先席じゃん。

麻燈は、心の中で
小さくつぶやいた。

「降りるか???」

響が沈黙の空気を破るように、言う。

「そうだね。」
「うん」
「そうしよ」

3人も、
響に後を追って電車を降りた。

ホームに降りると、
たくさんの同じ制服を着た
学生がうろついていた。

「わぁ…
同じ制服ばっか」

純が、気持ち悪そうに言う。

「なんか、……高校生って思うな」

麻燈も言う。

「そうだな。俺ら高校生じゃん」

響も軽くつぶやいた。

< 44 / 301 >

この作品をシェア

pagetop