Tea Time Romance
 その瞳の意味が徐々にわかりかけてきた頃、頬が紅潮してくるのを感じた。
 社長もハーブティを飲みつつ、意味有りげな笑いを浮かべてている。

「変な娘でしょう。
 前にも気まぐれで、結婚キャンセルしちゃってさ。
 日取りまで決まっていたのに……」

「親が大騒ぎするから、私が引き取って仕事の手伝いさせているのよ。
 どう、恋人がいなかったらこの娘あたり」

 僕は考えをまとめることができずに、無言でただハーブティをすするばかりだった。
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