【短編】Horoscope*Daring〜星占いの恋人〜
銀ともグレーともつかない髪色のその人は、不良グループの一人にしては少しだけ……柔らかい印象を受ける。
確かに童顔みたいだけど、幼いって感じではなくて。
……男の子だけど、可愛いとも形容出来そう。
彼の、パッチリ開かれたクリクリな大きな瞳に吸い込まれたかのように、ただホウッと見つめ続けていたら。
すれ違う直前、……視線が重なった。
真っ直ぐに落とされる視線に、一瞬で緊張が体を支配して固まってしまい、目を逸らすことも逃げ出すことも出来ずにいる私。
……って!!
「琉聖?何、どうした?
……って、女?」
気付けば、ワラワラと不良グループの集団に見下ろされている、この状況。
いつの間に、立ち止まっていたんです、か……?