【短編】Horoscope*Daring〜星占いの恋人〜
「私は絶対、琉聖君から離れていかない。琉聖君が好きだよ……」
「……オレを好きになっても、ロクなことねーよ?不良だし、」
「不良でも何でも、今のままの琉聖君が好き。それじゃ、ダメ?」
意地っ張りな琉聖君が、素直に紡いでくれてる言葉に、更にギュッと抱き締める腕に力を入れたら。
それは簡単に、琉聖君の手によってはずされて。
私は引き寄せられて、琉聖君と面と向かっていて、僅か5センチ程の鼻と鼻がくっつきそうな至近距離。
「本当、敵わねーよ、湖都には。
……オレも、湖都が好きだ」
「―――ありがとう」
たった5センチの距離が、0センチになって。
引き寄せられる引力のように、柔らかく、
唇と唇が重なっていた――…