【短編】Horoscope*Daring〜星占いの恋人〜


なかばヤケ気味に、吐き捨てるように言い切って。

琉聖君は、窓際のイスへ向かい、背を向けるようにして座ってしまった。


「それって、……私を好きでいてくれてると思ってもいいの?」


早鐘のように打ち鳴らされる心臓の鼓動に息苦しくなりながらも、問う。


「……そうだけど。でも、付き合うとか、オレには無理だから」


僅かに聞き取れる小さな呟きのような答えに、私はベッドを立ち上がり、


「でも、……愛されたいと願ってるんでしょ?」


琉聖君を背中から抱き締めた――…

櫂君から聞いた、琉聖君の秘密。

『琉聖は、愛されたくて堪らないのに、裏切られるのが怖くて自分からは愛そうとしない。
だから人を寄せ付けようとしなくて、でも求めてしまうから……オレらみたいな不良とつるんでんだよ』

そんな琉聖君を愛しい、と思った。

こんな気持ちを、他には知らない。

琉聖君の傍にいて、愛していたい、愛されてみたいと。

私は願っている――…



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