十人十色-それぞれの恋- 短編集




「職員室に入らないんですか?用事があったんじゃ…」





「私のは、明日でいいので」





そういい、刹那はまた前を向いて歩き始めた。





もしかして、用事なかった?






なのに俺を送ってくれたのか??





この時から俺の、刹那への印象が変わった。







***************





「ってわけ。だから刹那は優しいだろう?」





「……嘘です。信じません」





「何でだ?そんなに刹那が嫌いか?」





彼女は俯き、黙り込んだ。



< 35 / 119 >

この作品をシェア

pagetop