十人十色-それぞれの恋- 短編集
「職員室に入らないんですか?用事があったんじゃ…」
「私のは、明日でいいので」
そういい、刹那はまた前を向いて歩き始めた。
もしかして、用事なかった?
なのに俺を送ってくれたのか??
この時から俺の、刹那への印象が変わった。
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「ってわけ。だから刹那は優しいだろう?」
「……嘘です。信じません」
「何でだ?そんなに刹那が嫌いか?」
彼女は俯き、黙り込んだ。