咲いても、枯れても2~ソラ色~
『何だよ、かっこつけちゃってさ。お前の支えなんて、力なんて要らないよ。微塵もね』
悪態を吐きながらも、笑顔が覗く。
無邪気な。
それを見て、良かった、と安堵する。
もう、大丈夫ね。
『それよりさ、兄さまの邪魔をするなよ。どうせスミは馬鹿なんだから』
思わずむっとする。
けれど秀くんは尚、無邪気に笑う。
『バカじゃないわよ!!あんたねえ…拓と比べないでよね!!』
あの秀才と、私を。
比べ物に成らないわよ。
あんなに一生懸命勉強する拓の邪魔なんて、しない。
あんなに頑張る拓の邪魔など。
いつも同じ部屋で、遠くから見てる。
彼の努力は知ってる。