咲いても、枯れても2~ソラ色~
『分かったから、こっちおいでよ。変な女』
『変な女、は余計よ』
もう呆れたように言葉を吐く、秀くん。
彼の髪を、余計よ、で軽くはたいた。
銀色が日の光を浴びて、キラキラと煌めく。
綺麗、と単純に思う。
すぐに行き着いた先には、白い花を付けた木。
可愛いと思うけれど、見たことが無い。
『これは、何?』
『花水木』
淡々と言葉を落とす。
ハナミズキ。
ん、名前に聞き覚えあるわ。
けれど、これが花水木?