咲いても、枯れても2~ソラ色~
………木。
確かに、木。
私は、野に咲くような花かと思っていたから。
木なのね、と驚く。
そんな私を見て、秀くんはニヤリと笑う。
『お前、花水木は野花だと思ってただろう?』
『な、なんで……!!!!』
や、やっぱり顔に?
出やすい体質?いや、体質なんてあるの?
『図星?』
かあっと赤くなる。
それに抗うように、言葉を強く放つ。
『わ、悪かったわね!!!!名前しか聞いたことないもの!!仕方ないでしょ』
秀くんは楽しげに笑う。
予想通り、みたいな様子で。