咲いても、枯れても2~ソラ色~



けれどすぐに落ち着いて、小さく呟く。




『俺も』



『え?』




『俺も、前まで、そう勘違いしてたから』




へえ、と思う。



けれど、ん?、と眉を歪める。



私が勘違いしてると見極めて、わざと、花水木のところに連れて来た?



もしかして、ねえ。





とんでもない、意地悪?!




呆れると同時に、なんだか怖くなる。



頼稜さんも、秀くんも、もしや拓まで?




西条家はどうなってるの!!





『花水木は、桃と白の花を咲かすんだ。一つ一つ、しっかりしてる』




しっかりした、大きめの花。



汚れなく、綺麗。




か弱いような花とは反対に、綺麗に強く咲く花。



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