12月24日
家を出て1時間。やっと店に着いた。
店の中は、相変わらず華やかさを演じる。
アタシのことなんか関係なくして。
「お-い!サキちゃん!」
「あ!店長☆」
アタシはすぐに店モ-ドに入る。
店の中では、大人を演じないといけない。
「やっと来たね!お客さん、待ってるよ?」
表には、名前がびっしり。
心の中で、ため息をついた。
「じゃあ、行ってきますね!!」
作り笑顔で、店長に挨拶。
さっさとドレスに着替えて、表に出た。
「あ!新田さん!」
今日の客は新田俊之(ニイダ トシユキ)。ワンマン社長。
金遣いも、人使いも荒い。
ま、騙しやすいけど。
「おぉ、サキちゃん!来た来た☆」
新田の横には、高校生??
息子か?
「あら、息子さん?」
「うん。格好良いだろう?」
親ばかにも程がある。
息子は無反応だし。
「えぇ、凄くもてるでしょう?いいなぁ、、。」
作り笑顔。2回はキツイ。
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