バイバイ〈短〉
~♪~♪~
部屋に突然響いた携帯の音。
ちょっとびっくりしながら電話に出た。

「…もしもし?」

「あ…章大?」

なんだか秀の声が暗い。

「どないしてん?」

「いずれ分かることやと思うから言うとこうと思ってさ…」

「やから、何?」

もーじれったいわー…

「志織ちゃん、結婚するねんて…やから明日始発の新幹線で東京戻るって」

…うせやん。
信じられへん…
結婚…?
東京…?
その事実が僕に一年の時の流れを感じさせた。
それから僕はどうしたか覚えていない。
ふっと時計を見ると5時やった。
新幹線の始発は6時…
僕は気付いたら新大阪駅に走っていた。
別に引き留めたいわけやない。
…ただ志織に笑顔でお別れが言いたいんやー…
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